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藤原晴美のコーディネート講座

「心を耕すきもの」花通信

心を耕すきもの

近頃京都市内ではきもの姿のカップルをよく見かけるようになりました。
ひとりでは気恥ずかしくても二人ならお食事・お買い物・観光など行先や機会も広がり、洋服では味わえない楽しみや想い出も増えるだろうと喜んでいます。
花十色でも目立って男性のきもののご要望が増えて参りました。
「一枚も持っていないから」「奥様がきもの好きだから」「折角 京都に住んでいるのだから」等 お求めくださるきっかけはそれぞれですが、新しい楽しみ方を見つけて頂けると嬉しいと思い、今回は男きもののTPOをご紹介させて頂きます。

◆【第一礼装】結婚式・お葬式など

女性では黒紋付き(留袖・喪服)が第一礼装ですが、新郎・新郎新婦の父・媒酌人・不祝儀では喪主という場合は慶弔共に黒紋付きに羽織・袴(仙台平)姿となり、家紋は染め抜き5つ紋・羽織紐は白で、袴はグレー地に黒または紺の縦縞・襦袢衿は白・雪駄の鼻緒も白となります。

◆【準礼装】結婚披露宴・祝賀会など

無地のちりめんやお召のきものに紋の入った羽織を着て、無地の袴を合わせます。
近頃は、袴をつけなくても良い場合も最近で多く見受けられます。
またきものと羽織の色を変えておしゃれを楽しめるのも準礼装ならではの楽しみ方です。

◆【カジュアル】同窓会や観劇・会食など

紬や縞などのきものに「羽織」を合わされるのがお薦めです。(袴は付けません)
着流し(羽織はなし)はかなり粋な印象になります。
暑い日に備えて薄羽織が一枚あると便利です。

◆【はじめて作られるなら】

準礼装とカジュアル兼用でお召頂けるように、無地のちりめんやお召しのきものと羽織に目立たない同系色の縫い紋を入れておかれることをお薦めします。

◆【おしゃれを楽しむなら】

男性はきものに柄がないため、羽織の裏地(羽裏)でおしゃれを楽しむのが粋です。
また角帯や羽織紐も様々な色やデザインがありますので、カジュアルシーンであれば「髑髏(ドクロ)」「ひょっとこ」の羽織紐などこだわってみてはいかがでしょうか。

◆【簡単に着るには】

男性の着付けは、1時間も練習すれば十分にひとりで着れるほど簡単です。
その分女性より着崩れ易いので襟元などは留め具などを使われることをお薦めします。

今年の夏は浴衣から気軽にお召し頂き、                    
 秋にはワンランク上のきものでおしゃれを楽しんでみられてはいかがでしょうか。