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文様のいわれ ~五三の桐~

「文様のいわれ」花通信

今回は「五三の桐」についてご紹介します。
そもそも桐は鳳凰(ほうおう)が留まる縁起物の木で、天皇陛下の副紋として誕生しました。

従って「十六紋菊」同様に一般庶民はおろか将軍でも使ってはならない家紋でした。

それが現在のように一般大衆に広く使用されるようになったのは、室町時代に朝廷が足利尊氏に褒美として与えたことに端を発します。戦国時代には豊臣秀吉が与えられ、宇喜多秀家・前田利家、更に家臣へと広がります。余り流行が過ぎるので「菊桐紋禁止令」が発令されます。

しかし昭和に入り戦争で家紋が分からなくなった家の代替え紋に使われ出し、アメリカから返還された沖縄でも多く用いられ現在のように最も一般的な家紋になりました。